| ファミリーハウス視察報告 |
| 運営委員 薬師神 裕子 |
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| (1)日程 |
| ●参加者 : 山本 栄・武田 薫・薬師神 裕子(福島/東京)・大藤 佳子・高橋 詩野美(東京) |
| ●日程 : 2002年2月1日(金)〜2月3日(日) |
| 2/1(金) |
福島パンダハウス見学 |
| 福島県立医科大学小児科・医療相談室見学 |
| パンダハウス運営メンバーとの懇親会 |
| 2/2(土) |
ファミリーハウスネットワーク会議参加 |
| アフラックペアレンツハウス見学 |
| 2/3(日) |
ぶどうの家見学 |
| おさかなの家見学 |
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| (2)研修の感想 |
| 今回の研修では、福島市のパンダハウス・東京都にあるおさかなの家・ぶどうの家・アフラックペアレンツハウスの計4施設を見学した。その中でも、地方都市福島市にあるパンダハウスの見学では、今後我々の会が活動を進めるにあたり、多くの知見を得る事ができた。今回は、特に松山市に人口が最も近い福島市にあるパンダハウスの運営を中心に紹介する。 |
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| 病気の子どもと家族を支援する福島市にある宿泊施設であるパンダハウスは、家庭の主婦を中心としたボランティアにより出来上がった手作りの宿泊施設である。福島医科大に入院している子どもの家族が、身体的・精神的に休めるやすらぎの家(パンダハウス)づくりを進める会を1994年に発足させ、3年計画で建築費のほとんどを寄付金により集め、出来上がった宿泊施設である。ハウスの裏庭には竹やぶが生い茂っており、いかにもパンダが住んでいるような静かな環境にある。また、ハウスに一歩足を踏み入れれば、30畳もある玄関とプレイルームのトップライトから差し込む明かりと広い空間が、入院中の家族の疲れを癒してくれる雰囲気を持つ建物でもある。また、パンダハウスは福島医科大学から車で5分の位置にあり、疲労したこころを休めるために、近すぎず・遠すぎずといった程よい距離に設置されていた。 |
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| 入院中の子どもと家族の疲れを癒してくれる雰囲気を持つ理由は、建物や空間の広さにあるだけではない。福島駅を降り立ったその瞬間から、パンダハウスの運営委員であり発足当時から積極的に活動されている菊田氏が、パンダハウスと福島医科大までの道中にも、パンダハウスの運営についての具体的なお話を細かく聞かせてくださった。菊田氏は福島医科大の医療相談室でソーシャルワーカーとして働かれており、パンダハウスの宿泊を病院と契約した形で担当され、仕事帰りに宿泊されている家族の方に声をかけてから帰宅され、病院とパンダハウスをつなぐ重要な役割を果たされていた。また、菊田氏以外にも、会の代表である山本氏を中心とした運営委員のみなさんには、人を和ませるお人柄と、会を成功させるパワーを秘めた皆さんの集まりであることが理解できた。 |
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| 会を発足させてから3年間の皆さんの努力は、とにかく自分の足を積極的に運んでこの会を成功させる資金作りを行ったこと、また、宿泊施設の建設過程では、住宅展示場からは家具を、知り合いのお店からは型の古くなったカーテンを、そして花壇の花はボランティアの方が季節ごとの花を植えるなど、さまざまな形によるボランティアの皆さんの力が結集されてできあがった施設であることを改めて感じた。 |
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| パンダハウスを支えてきたボランティア皆さんの氏名は、玄関に飾れているキルトに刺繍されており、パンダハウスの利用者にもこの施設がどんなに多くの人のこころと協力があってできたという建物の特徴がよく理解できると思われる。また、近年では、パンダハウスの活動は地域にも浸透し、定例となったバザーの開催や、地元の中学校からはボランティア活動の一環として、草引きや施設の清掃を行うなどの活動の輪が広がっている。 |
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| 今回パンダハウスの活動を見聞し、会の発足から建物の設置と実際のハウスの運営にいたるまでの具体的な活動方法とその困難性をいかに乗り越える力が必要となるかを感じた。特に、建設にあたっては計画的な資金作りが必要であり、誰かが働いてくれるのを待っていてはいけないこと、そして、実際の建設や活動を行うには、多大な時間と会の努力が必要なことを学んだ。会員やボランティアのそれぞれの個人の能力を最大限に発揮しながら、ひとつの力にまとめて運営することの難しさを学んだが、だからこそ、ボランティアの力で出来上がった施設を利用する患者さんの家族は、このハウスで見えない多くの力に支えられ、安らぎと元気の源を与えられるのであろう・・・ |
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| また、東京都にある3つの滞在施設を見学させていただいたが、ここでは、滞在施設を運営する基本を学ばせていただいた。東京都にある滞在施設は、地方と比較して企業などから大口の寄付が得られやすいことや、教会あるいは檀家をとおして運営資金となる財源を集めやすく、どの施設も比較的安定した財源を確保していた。しかし、運営にあたっては、資金面だけでなく精神面での活動方針も重要になる。 |
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| 聖テモテ教会が運営する「ぶどうの家」では、滞在施設の運営を開始するにつれて、滞在施設のあり方のイメージと現実の違いを修正していくことが課題であったと伺った。これは、施設を利用する人にボランティアがどこまでお世話するのか?といった疑問や、利用者のモラルなどが、滞在施設の問題点として挙げられていた。あくまでも主役は利用者であり、利用者が安らげる場所と空間を提供することが滞在施設の目標である。しかし、ボランティアが黒子として働くためには、理想論だけでなく、効率的にボランティアの持つ能力や力を利用できる運営方法も学ばなくてはならない。 |
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| 「ぶどうの家」では、ボランティアマニュアルを作成し登録ボランティアを、手芸班/大掃除班/園芸班/編集班/部屋整備班/リネン班/など、5〜6人のグループに編成して、有効な形でボランティアの能力活用を行っている実際を紹介していただいた。このように施設でのボランティアには参加できないが、手製のクッキーを焼いて届けたり、手作りコースターを持参したりして、滞在者の疲れを癒せる温かいボランティアを提供している実際を紹介していただいた。目に見えないボランティアをうまく活用することや、利用者と運営側で緊張感を持つことも大切である。そして、ボランティアは「上手に持つこと」から最も心地よい利用者との距離を保つことが出来ることを学んだ。 |
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| (3)ファミリーハウス見学施設の特徴及び機能 |
| 巻末に別途資料を添付しております、ご参照ください |
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| (4)今後の活動への活かし方 |
| 福島パンダハウスの研修を行い、会の発足から建物の建設・宿泊施設の運営にまでわたる一連の流れを学んだが、福島市は松山市よりも人口はやや少ないものの、地方都市として似通ったところがあり、東京にある入院中の子どもと家族への宿泊施設のあり方を参考にするよりも、地方都市の特徴をどのように捉えて活かす活かすか、宿泊施設の建設・運営をこれから目指す本会における活動方針として参考にしていくかを学ぶ絶好の機会であった。 |
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| 例えば、寄付金を集める場合においては、経済状況が悪化した近年では、地方においては東京のように企業や団体からの寄付金はなかなか得られないため、とにかく一軒一軒足で回り寄付金を集めることが重要である。これは、時間を要し非常に大変な作業であるが、会の趣旨を理解し賛同してもらえる最も確実な方法であることを学んだ。また、マスメディアを活用し、宣伝活動を行うなども会の活動を広める絶好の方法である。 |
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| また、宿泊施設の建設に至るまでの過程としてさまざまな壁にぶち当たり、つまづきながら会の活動を行ってきた福島パンダハウスの運営委員の皆様の体験は、今後の本会の活動方針となる貴重なものであった。宿泊施設の建設にあたっては、場所の決定を行うにあたっても多くの配慮が必要である。特に、建設場所となる地域住民の理解を得ることは必須であり、住民の理解は建設後の運営にも大きく影響する。これは、TVアンテナ一つを引くためにも住民の理解が必要であること、また、不特定多数の人が出入りするということで、住民に与える不安は強く、建設前・後にどういった趣旨の施設なのか十分な説明を行う必要があることも感じた。 |
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| さらに、宿泊施設後に組織として宿泊施設を運営する場合にも様々な問題が山積みしていくことも学んだ。例えば宿泊者が利用する病院とも、会がどのような形で連携をとるかといった難しさも見落としてはいけない。宿泊施設の紹介や利用案内といった方法をどのように病院と契約を結ぶかも重要なポイントである。病院側に会としての責任の所在をどれだけ明確に伝えるかが最も大切であろう。さらに、宿泊を受け入れる家族の精神状態や身体疲労度なども考慮する必要がある。これは宿泊施設における対人トラブルなどを防ぐ目的でも、家族が今どんな状態なのかを知った上で案内を行う必要がある。 |
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| また、宿泊施設の運営が波に乗るまでには、組織として運営委員だけでなく、アドバイザーといった形で、意見をもらえる形でのスタッフを備えたりすることも、会をスムーズに運営させるためには重要であろうし、常に活動が行えるメンバーを確保することも必要である。特に、登録ボランティアの能力を最大限に利用できるような、運営側の指導能力や組織作りが重要になろう・・・ |
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| 以上、滞在施設を見学した上で、本会の今後の課題は |
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運営力となる経済力の確保 |
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寄付金や会員の募集方法の工夫(マスコミの活用) |
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ボランティア要員の確保 |
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ボランティア要員の教育と効果的な活動 |
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病院との連携(病院と契約する形での交渉を行い責任の所在を明確にする) |
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地方都市に特徴的な機能を考慮 |
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どこの医療機関を拠点とするのかについて考慮 |
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無理のない建設計画の立案 |
| ● |
宿泊施設を建設する場合の住民の理解を賛同 |
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| といった内容を考慮しなければならない。 |
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| 今回、東京都の滞在施設や福島パンダハウスの施設建設から会の運営に至るまでを学び、今後の本会の目標であるファミリーハウス宿泊施設建設に向けて多くのヒントを得た。これらのヒントを活用し、愛媛の地に深く浸透できる、特徴のある暖かいファミリーハウスの建設・運営にむけて活用していきたい。 |
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| 参考資料 |
| (1)ファミリーハウス見学施設の特徴および機能 |
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